FUKUI
WORK STYLE CAFE
幸せを感じる空間で紡ぐ人と食の絆
薪火の見えるレストラン la clarté オーナーシェフ 松下さん
「自分らしく働く」を応援!

今の仕事
大学卒業後、名古屋で舞台照明の仕事を12年していました。結婚後、子育て環境を考え、出産を機に福井に帰郷。当初は林業を営む夫の手伝いをしていましたが、その後飲食店でパートとして働くように。
今はお客様に安心して食べていただけるメニューを提供するレストランのオーナーシェフをしています。2023年には敦賀に2店舗目をオープンしました。
料理のコーディネートのほか、ブライダル、イベント出店などが今の仕事。
求められるニーズにどう応えるかを、スタッフとアイディアを出し合い、考えをすりあわせながら、挑戦しています。

レストランを開くきっかけ
もともと料理が好きで、子どもに安心できるものを食べさせたい、と自宅でソーセージを作ってしまうほど、食材や製法に興味がありました。また、10年ほど前に、丸岡町竹田にある保育園の廃園が決まり、市役所から建物の利活用のヒアリングを受けた時に「レストランをやりたい!」と伝えたことがきっかけで2017年に、la clartéが誕生。
la clartéのこだわり
\地元のものを積極的に使う/
レストランで使用する野菜などは、地元農家の方が育てたもの。料理は竹田の山の木を使用した薪オーブンで調理します。食器は、竹田のケヤキプレート、鯖江市河和田の木製の器と桜の木のパン皿、トチノキで作ったまり椀を使用。そして一番は、生ハム・ソーセージもすべて手作り。
県産の薪木を使用した薪オーブンでの料理が堪能できます。

意識していること
\スタッフに無理のない働き方/
うちのスタッフはほぼ女性です。育児や介護など家庭環境によって、フルタイム勤務ができない者もいます。一人の働き方が60%だとしても、お互いにカバーし合いながら、働きやすい環境を整えられるよう心掛けています。

店をオープンして良かったこと
日々お客さまに「美味しかった。幸せな気持ちになった。」と言ってもらえることです。また、多くの人との出会いに感謝しています。丸岡町竹田の皆さんや家族、たくさんの協力があって今があります。この経験ができたことが本当に良かったと思います。
経営者になって思うこと
福井の良さを伝えることが下手だと反省してます。
福井県でミシュラングリーンスターを獲得したのはla clartéのみ。
環境に配慮したレストランとして認められたのだから、竹田のこと、福井のこと、料理のことを、もっと自信を持って発信していきたいと思っています。

スタッフに店を任せる秘訣は?
任せることは本当に勇気が必要。まずは、報連相を徹底しています。スタッフから受けるだけでなく、私からも想いや状況を伝えています。
自分にとって些細なことでも、相手にとっては重要なこともあります。お互いが同じ温度感で、同じ方向を向いていることが大事。
また、1店舗任せるということは、独立できるスキルがあるということ。いつでも堂々と送り出せるように、という想いで向き合っています。

スタッフにインタビュー( 滝波さん)
\松下さんはどんな人?/
松下さんの調理技術が素晴らしく、その技術を学んでいます。お店を任せていただけるようになり、料理の技術はもちろん、お客様とのコミュニケーションの取り方や会話の広げ方も勉強になっています。オープンキッチンの良さを活かせるようになりたいです。

心掛けていること
\スタッフの成長が嬉しい/
彼女には、竹田の店を任せています。
私はオーナーシェフなので、自分の好きなようにやればいいのですが、彼女はお店のイメージや味を守りながら、自分の技術やカラーを出していかなければなりません。私としては、1年後には、成長して同じことをやっていて欲しくない。日々成長する姿は見ていて嬉しくなります。

気を付けていること
家族に食べさせたい食事をお客様にという想いでレストランを始めたので、私もスタッフも、家庭が崩れては元も子もありません。働く時間や環境には気をつけています。
プライベートもインタビュー


リフレッシュ方法は?
勉強と称して、東京や地方のレストランに行くことです。
どうしても行ってみたいレストランや、気になるシェフのお店などに出掛けます。

通勤時間は何を聞いている?
超簡単な英会話を聞き流しています。
敦賀は豪華客船が停泊します。
海外からのお客様も多いので頭を耕しておくと話しやすいかなと思っています。
でも、丁寧な日本語で応えたほうが伝わる気がしています(笑)

これからもやりたいことをやる
これからも、やりたいことに迷わず挑戦したいと思っています。これまでもいくつかのターニングポイントがありました。
家族や周りの人に支えられ、時には大きな覚悟をもって決断しながら、一歩ずつ歩んできました。今後もチャンスが来たら、迷わず掴むことができる自分でありたいと思っています。

我が家の家事事情
\家族みんなで家事をする/
食事は家族4人で準備をして、4人で片づけます。
ひとつだけ、お弁当作りは私の仕事。
お弁当が子どもとのコミュニケーションツールとして、いつか親の想いを感じ、子どもの支えになってくれたらいいな、と思っています。

我が家の子育て事情
\選択肢を増やし経験値を上げる/
小学校は丸岡町竹田ではなく、福井市内の学校に通わせました。いろんな経験をしている同級生とのふれあいが、うちの子どもたちには合っていて、精神的にも成長させてくれたと思います。

家族が一番の理解者
土日や夜の営業があり、家を空けることも多いですが、家族には私のスケジュールだけでなく、今やっていることややりたいことを120%話しているので、会話は増えました。家族が一番の理解者。夫はもちろん、子どもたちも応援してくれています。

これからのこと
昨年敦賀に2店目をオープン。竹田の店をスタッフに任せるという新しい挑戦が始まりました。「敦賀を選んだのは、視野が広がるように全く違う場所にしたかったから。大阪や京都など、今まで知らなかった人に、知ってもらいたいですね。」
la clartéを始めるときに、「何があっても10年はやろう」と決めました。お店が順調でも10年たったときは改めて考えようと。あと2年で10年。
「その時の私が何をやりたいと思っているのか、すごく楽しみです。」
福井で働く女性にメッセージ
「悩むくらいならやろうよ」ですね。私は、やらずに後悔するよりもやって後悔する方が好き。悩んでいても前に進めないと思います。福井に帰ってきたことだって、お店を始めたことだってそう。
スタッフにも「la clartéは、挑戦できる、チャンスがもらえる場所」と思ってもらえたらいいなと思って仕事をしています。
薪火の見えるレストラン la clarté
- コラム