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仕事は、所得や時間ではなく、子どもに誇ることができる答えを選ぶ

大連 達揮 33歳


企業の一員として働くことから、独立し採用コンサルタントの道へ


「将来子どもに仕事の話をするとき、起業するのと組織の中での地位、どっちが誇れるかといったら、20代で起業することだったんですよね」と話すのは、株式会社akeru代表取締役の大連さん。企業で働いていたときは人事部に所属し、重要な仕事を任され、仕事にやりがいを感じていたと言います。ところが、起業したい想いが抑えられず当時の上司に1年半後に退社したい旨を報告。「残ってほしい」、「このまま働いて年齢を重ねてからでも遅くないのでは」と引き止められたそうです。しかし、大連さんの意思は揺るがず1年半後に退社。28歳の誕生日のことでした。時を待たずに起業し、同時期に結婚をするという、2つの人生の大きなイベントをたった数カ月の間に経験することになったのです。





ノマドワーカーとして働く20代を、地方で実践することに価値が出てくる


大連さんは、新卒採用コンサルティング事業等、学生に関わる業務を軸にした会社を設立。採用責任者の経験を活かし、企業が求める新卒採用のアプローチ方法や、合同説明会等へのアドバイス、内定者のフォローを行う活動を始めました。不安が無かったわけではありません。「いや、ぶっちゃけめちゃくちゃ不安でしたよ。コンサル料も決められなくて」。それでも歩みを止めませんでした。飛び込み営業はしないと決め、あえて限られたところだけにアプローチを続けたと言います。その努力が次第に実を結び、数年を経て、地方での新しい働き方を実現すべく、2019年㈱akeru に社名変更。福井県で活動するフリーランス5人を雇用し新たな挑戦を始めました。





フリーランスの不安要素を払拭する働き方を提案。未来を見据えた挑戦は続く


フリーランスで働いている人を、正社員として雇用し給料を支払うという、福井県では前例の無いフリーランスの組織を立ち上げました。個々の活動スタイルはこれまで通り、入社して2年間は固定給を支払い、3年目からは成果報酬となりますが、雇用されていることに変わりは無いので、育児休暇を取得することも可能。まさにいいとこ取りのシステムと言っても過言ではありません。「雇用されるフリーランスって言葉が、僕の中ではしっくりきていて。自分の人生を使って、次世代のための実験をしているような感覚ですかね。子供の未来に繋げていけたらいいなって」。新しい働き方を提案し実施する大連さんの想いは留まるところを知らないようです。





挑戦を続けるパワーの源は「家族」。起業を志すなら「なぜ起業するのか」を明確にすること


忙しい毎日を送る大連さんですが、現在、奥様と2人のお子さんの4人暮らし。家族と過ごす時間は決して多くはないようですが、充実した時間を重ねていると言います。自ら考え仕事を生み出し、自らの時間を生きる働き方は望んだ通りだと大連さん。これから起業する方へは「起業って、外からの評価とかじゃなくて、自分の中の『なぜ』が大事だと思うんです。なぜそれをやるのか。自分が一番納得してないと」とアドバイス。これからの時代、働き方は多様化していくと言われています。起業もその一つ。近い将来、大連さんが提案する働き方が一般的になる日が来るかもしれません。






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