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部からAOIグループ全体さらに未来へ、自由な発想で新しい事業や働き方を提案

野村 浩史 41歳


エネルギーのニーズに沿った事業展開は、会社の形を変えるだけでなく新しいマネジメント能力が求められる


AOIエネルギーソリューション株式会社、法人ソリューション部の部長を務める野村さんは、33歳で管理職となり、めまぐるしく変わるエネルギーのニーズに応えてきたと言います。「所属している法人ソリューション部は、もともとあおい商事の一部門でした。化石燃料と言われる石油製品の販売、工場で使用される燃料の販売が主たる業務だったのですが、時代は流れ、今は電力への転換に動いています。省エネルギー・再生可能エネルギーなどといった事業に着手していく中で、あおい商事のそれぞれの事業をドメイン別(エネルギー事業、ディーラー事業、カーケア事業)にグループ化し、AOIエネルギーソリューション株式会社として事業を展開しています」。管理職は学生のときからの目標だったとか。「大企業で埋もれていくよりは、中小企業の300~500人規模の企業でマネージャーをやりたいという思いがありました。AOIグループは意欲があれば管理職を目指せる環境。年に2回、自己申告書制度というのがあり、社員全員がチャレンジしたいと思う仕事や事業について自己申告書に記入し、会社に自分の希望を提出できます。志ややる気があれば年齢は関係ないと入社前から聞いていましたので、入社してわずか半年の時に、迷わず営業職希望と書きました。幸運にも希望が叶い、すぐに前身のあおい商事産業燃料部に営業として異動し、また、ありがたいことに、33歳の早さでマネジメントに携わるチャンスをいただきました」。自己申告制度は、中間管理職を飛び越えて、役員にストレートに届くという、何とも魅力的な制度。野村さんの意欲と実力が評価され、信念をもって自らの手で働く環境を手に入れられたことが自信につながり、事業にも反映されていったと話します。





マネージャーとして経験した2018年の大雪。ライフラインを供給するための経験が成長させてくれた


「その当時、次長だったのですが、国道8号線では車が立ち往生するほどの大雪の中、ガスや石油といったライフラインの確保に迫られました。自分達には、『何としてでも、お客様にエネルギーを供給しなければならない』という使命があります。しかし、道路は除雪作業が間に合わず通常の流通がままならない状態。ガスが供給されなければ、命に係わるということで、スタッフはガスボンベにロープをくくり担いで、雪の中を1軒1軒まわりました。家に帰らず事務所で寝る生活が1週間程続き、自分の家も雪で潰れるかもしれない状況にも関わらず、スタッフ同士協力しながら、お客様のためにエネルギーをお届けしました。その時はしんどさよりもやりがいの方が大きかったように思います」と当時を振り返ります。マネージャーだったので、スタッフも仕事もまわさなければいけない立場。流通が滞り解決策が見いだせない取引先との折衝も野村さんに任されていました。「当時は、何もかもが普通じゃなかった。当たり前じゃなかった。非常時だからこそ、お互いの信頼関係が大事だと思い知らされました。この経験は、仕事について考えるきっかけにもなりました」。当たり前ではない環境から成長する糧を得たのだと言います。





仕事もプライベートも考え方は自由。所属するスタッフも自由な発想で仕事に向き合ってほしい


「仕事のやり方もプライベートも、僕の考え方は自由」と言う野村さん。所属するスタッフにも、「仕事のやり方を一つひとつ、今日は〇件お客さんのところを訪問してこいとか、そんな指示はしません。自分が関心を持った仕事でもいいですし、好きなようにやってくれればいい。それぞれやり方は自分なりに考えながら取り組んでいい」と伝えているとか。また、取り組んでいる事業は多種多様。商材を見直したり、加えたりすることもあるようで、「法人ソリューション部だけでも扱っている商材がたくさんありますが、あれもこれもと手を出すわけにはいきません。事業の選別も必要になります。スタッフからの意見を聞きながら、中にはうまくいっていないこともあるので、それを切り捨てていく判断も自分の大事な仕事だと思っています」と、心の内を明かしました。うまくいっていない事業を続けるか、切るまではいかなくても、判断によってはそこにかける力量が相当違ってくるそう。「商社なので、時代のニーズに合わせて取り入れて、だめなら次と切り替えていくことも求められます。スクラップ&ビルドじゃないですが、そうしないと生き残っていけません。そういう現実からも目を背けることなく真摯に向きあっていきたいと思っています」。さらに、ご自身の仕事スタイルを問題解決型だと話し、「問題があったことを直していく、良い方へ向かわせることを意識しています。僕がマネージャーになる前は、例えば、一気に利益が出ました、翌年は一転して赤字でした、というような浮き沈みがある事業だったので、もう少し、ベース収益を確立するようなことをやっていかないと、スタッフ達も仕事を進めるうえで厳しいと思ったんです。赤字になると「お前はだめだ」と言われちゃいますし。そういった構造改革をしてきて、この5年くらいは、自分なりに思う形になってきたなと感じています」。





次世代ビジネスも見据え、事業の成長のために引き続き尽力していきたい


マネージャーとしてのキャリアを重ねている野村さんに、今後挑戦したいことを伺うと、「特に今以上の役職を求めてはいませんが、我々が置かれている環境の変化がめまぐるしい現在、既存事業と今後新しく出てくる新規事業をマッチングさせて、ビジネスが拡大できたらいいなと漠然と考えています。自社だけではなくて、いろんな会社と業務提携をしていって、今まで以上に商材や技術を拡大していけたらいいかなと。なので、情報収集の為にいろんなアンテナをはっています」。様々な情報を入手し、次世代ビジネスを形にしていくという難しい挑戦。「今後も積極的に仕事をされるのでしょうね」と尋ねると、「積極的に突き進むというよりも、自分が新しいビジネスに取り組むためにはある程度の余裕が必要だと考えています。楽しく仕事をしたいので、いろんな新しい取引先とも、型にはまらないやり方で寄り添っていきたい。正直言って、そのためにも、問題解決をしていっているだけかもしれません。それが成果になり、今の自分につながっていると思っています。あくまでも僕のやり方ですが」と、他のマネージャーとは別の考え方であるかもしれないと示唆しながら、「エネルギーが多様化している現在、お客様の問題解決や、時にはマッチングもすることがあります。まだ、全部ができているわけではありませんが、同業者の中では秀でるような組織にしておきたいという変なかっこつけがあって、それがモチベーションにつながっています」と話す野村さんは、仕事に対する意欲に満ちあふれていました。






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