FUKUI
WORK STYLE CAFE
品質管理の仕事に磨きをかけ、自らの手でモノづくりの未来を切り開く
川崎 純平 32歳
お客様の窓口となる部署に所属しリーダーの立場としてチームを牽引。
品質保証部に所属し、車載用リチウムイオン電池部品などの品質管理に携わっている川崎さん。何千種類もある製品の中でも、車載用リチウムイオン電池は最重要な製品だとか。「品質保証部では、製品の開発段階から製造、検査、出荷に至るまで、一定の品質が保たれているかどうかを管理しています。お客様からの品質要求を考慮しながら、いかに合理的かつ経済的にすすめられるかを考え、その製品を生産するにあたり、加工条件、作業の進め方も含めてお客様に提示。交渉を重ねながら、より安定した製品を提供できるように努めています。また、できた製品を検査し出荷して良いかの判断をすることも仕事の一つです」。これまでは、クライアントに出向いて打合せを行っていたようですが、最近はオンライン会議システムを使用するようになり、「会社から専用のアカウントを与えられています。移動の時間が無くなり、時間の有効活用にも繋がっています」とwebでの打合せを導入したことで、仕事の効率が上がったといいます。
人材育成のためのサポートは万全。知識がなければ学ぶことができる。
今は品質保証部で手腕をふるっている川崎さんが、入社当初配属されたのは、部品を成型するための金型を作る部署。福井鋲螺では、社会人として必要な知識習得のための新入社員研修を約1ヶ月、その後さらに6ヶ月間「BYORAスクール」で技術研修を行い、配属先で求められる専門知識や技能の習得をサポート。「配属先で使う機械の構造や段取り方法、金型の構造を教わりました。さらに、ベテラン社員と一緒に段取りをする研修を受けました。同期入社社員との交流が持てたのもありがたかったですね」。金型作りに励み2年ほど経った頃、タイに新しくできる工場で、品質管理業務にあたってほしいという辞令を受け、これまでの仕事とは全く違う業務への異動に驚いたといいます。「まずは、品質管理のノウハウを学ばなければならず、研究部へ研修のため半年間所属して、研究部の品質管理担当者とマンツーマンで勉強しました」との言葉通り、半年間でノウハウを学び上司と2人でタイへ。着いたところは更地で、まさに一からのスタートだったようです。
タイは知らないことばかり。現地在住日本人に助けられた。
「タイに着いてまず行ったのは、現地従業員の確保です。各部署の責任者クラスから求人募集を行い、面接・採用も担当しました」と、今は笑顔で話していても大変だったに違いありません。「言葉が通じないので、タイ在住の日本人を採用し教えてもらいながら、さらに辞書を購入し、辞書を片手にコミュニケーションを重ねて少しずつ習得していきました」。大変だったことは他にもあったようで、「現地採用した従業員に日本人の常識が通用するはずもなく、国民性を理解することに時間がかかりました。また、日本に比べると治安が良くないので、立ち居振る舞いなども教わり、さらに、移動は現地のドライバーを雇い危険を回避していました」と日本では当たり前のことが危険に繋がることも多くあったと話します。そのような中でも現地従業員の研修や、外注業者を探さないことには、工場を稼働することができません。さらに、慣れない機械での作業に、現地従業員のミスは避けられず、その度に原因を明確にし、日本語では10秒で済むところを、何倍もの時間をかけて説明することの繰り返し。「根気よく接することを心がけていました。時には現地従業員と一緒にゴルフに行ったり、現地のお祭りに参加したりして交流を深め、お互いの距離を縮めていきました」。その甲斐あって、工場は軌道に乗り、タイへ赴任して3年目を迎えた頃、日本への異動を告げられ、帰国することになったそうです。
問題から目を逸らさず仕事への挑戦を続けていきたい。
日本へ帰国し、品質保証部へ配属された川崎さんは、日本企業の要求の細かさに驚いたようで、「図面を持ち帰る前に、しっかりと話し合いを持たなければならないと感じました。特に立ち上げ製品の要求は明確にする必要があります。プラスアルファになる部分に対するコスト、見栄えについての要求などクレームに繋がりやすい要素は、できるだけ減らさなければなりません。後々の作業工程や維持管理についても考慮します」と、最初の話し合いが重要だと話します。今後挑戦したいことを伺うと、「品質管理の仕事を極めたいですね。交渉力を磨いていきたいですし、時間のロスとなるクレーム対応を限りなく減らすことに尽力したいと思っています。また、すでに加工している製品が抱えている問題も解決し、安定した製品をお客様に提供していくことが目標です」とどこまでも品質管理としての使命を全うするとのこと。さらに、「今後、海外赴任のチャンスが巡ってきたら?」と伺うと、「その時にならないと分かりませんが、海外赴任でしか学べないことがあります。若い社員にどんどん経験してほしいです」とのこと。現在フレックスタイム制を利用していることで、働き方に対する意識が変化したとも。品質管理という仕事を極める挑戦はこれからも続きます。
総務から一言
福井鋲螺では、人材育成への取り組みに力を入れており、新入社員研修の後、技術指導を中心にさらに6ヵ月間研修を行います。育成と成長を力強くバックアップする制度は他にもあり、人材開発カリキュラム、資格検定取得支援を行い、社員の成長意欲と専門能力習得の機会を提供。また、社員一人ひとりが働きやすく、健康と安全に配慮した職場環境の整備に努めています。製造業では難しいといわれているフレックスタイム制を導入し、多様化する社員の働き方に対応。一部シフト勤務のところは難しいですが、技術系や製造系の社員も利用しています。さらに、在宅勤務規程に基づき、在宅勤務と出勤を組み合わせることも、フル在宅勤務も可能です。通信費・電気料金については会社が負担します。新しいところでは、福井市にサテライトオフィスを構える準備が進められ、在宅勤務の方や遠距離通勤の方が利用するなど、自由に利用できるスペースを提供します。社員の生活環境や、働き方への意欲を社員一人ひとりに聞くため、全社員に人事面談を行っています。また賞与評価では、半年に1回直属の上司とフィードバック面談も行うことで、より細かな対応が可能に。有給休暇については、休暇届けを出しやすい工夫として、対面ではなくエクセルを使用し、ボタンひとつで提出できるようにしました。また年次有給休暇の取得促進として、自己の年次有給休暇を連続5日間取得する「長期休暇制度」を設けています。前後の土日と組み合わせると、連続9日間の休暇が可能。これからも、社員のさらなる職場環境の向上に取り組んで行きます。
福井鋲螺株式会社
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