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より良いケアプランの提案はもちろんのこと人と人との関係を大切にして向き合っていきたい

吉岡 幸枝 40代


ケアマネジャーの仕事は連携が大切


介護老人保健施設でケアマネジャー(介護支援専門員)として働いている吉岡さんは、新卒で入職して27年間さまざまな職種を経験した後にケアマネジャーの資格を取得しました。「ケアマネジャーになって5年目。利用者様が自分らしく自立した生活が送れるよう、一人ひとりに合わせたケアプランを作成することが主な仕事。利用者様の日常生活の行為を維持向上させるため、本人やそのご家族と話し合いサービス内容を決定します」。ケアプランはリハビリ・食事・看護などの項目があり、相談員や他施設のケアマネジャーと連携するほか、利用者の担当職員からのアドバイスをプランに反映しているといいます。





ケアプランは利用者がいきいきと生活できるために


ケアマネジャーになったきっかけは、本部からの打診があったから。「学生の頃は幼児教育を学んでいました。福祉に興味をもったのは、ボランティア活動で福祉関係に携わったから。入職当初は未経験で無資格。働きながら、介護福祉士・社会福祉主事・介護支援専門員の資格を取得しました」。ケアプランを作成するには、利用者ごとの目標実現に向けて関わるすべての職種間で情報の共有を行い、ケア方法を統一することが大切。職員間でお互いに相談できる関係がもてるよう、積極的にコミュニケーションを取るよう心掛けているとか。「ケアを統一することで、利用者様がこれまでできなかったことができるようになったり、意欲が増して元気を取り戻したりすることにやりがいを感じます。車いすから歩行器で移動できるようになったりする姿を見ると私も元気がでます。ケアマネジャーの仕事が自分に合っていると思うし楽しいですね」。





仕事と育児の両立ができるのは職場の理解があるから


さまざまな職種を経験し利用者の視点で仕事に取り組む姿に、同僚はもちろん利用者やその家族からの信頼が厚い吉岡さんも、家に帰れば一児の母。仕事との両立は肉体的にも精神的にも大変だといいます。「1日が24時間では足りないくらい。それでも行き詰まった時には、親身に相談にのってくれる上司や同僚がいてくれたので続けてこられました。相談だけでなく、仕事を手伝ってもらうこともあります。ケアマネジャーという仕事が好きなので定年まで続けたいです」。育児休業取得後は希望し自宅に近い職場へ異動することができたおかげで、短時間労働ではなく通常勤務を続けることができたことも、キャリアアップにつながったようです。「働きながら資格取得のための通信教育やスクーリングを受けました。受講料は法人が全額負担してくれるうえ、研修は出勤扱いに。支援が手厚いことに支えられました」。入職してからキャリアアップできる環境は整っているといいます。





将来は資格取得にチャレンジしより良いケアプランを提供したい


土・日出勤は月に1回の日直の日のみ。休日はもっぱらお子さんと一緒に過ごすとか。「子どもはまだ小学1年生なので、土・日に限らず、一緒に過ごす時間を大切にしています」。仕事も育児も充実している吉岡さんに、今後挑戦したいことをうかがうと、「受験資格はあるのですが、まだ取得していない社会福祉士の資格はいつか取得したいと思っています。子育てが落ち着いたタイミングでチャレンジしたいですね。仕事では、日常生活の感覚や良識的判断を大切にし、利用者様がより満足した生活を送ることができるようケアしていきたいです。利用者様やそのご家族から身近に感じていただける存在であり続けることが目標です」とのこと。最近は後輩からの相談も多くなったそう。「これまでの経験が少しでも役に立てられたら」と頼もしい言葉も。吉岡さんはケアマネジャーとしてこれからも利用者に寄り添います。





理事長から一言


 当法人の理念は「敬客愛朋」。笑顔と真心で、利用者様へのサービスを第一としています。そのためには働く環境も重要です。世代や職歴に違いはあれどお互いに高め合え、次世代が活躍できる環境を整えています。週休3日の短時間正職員制度をいち早く導入。自身のワークライフバランスに合った働き方ができると好評で、正職員へのキャリアアップも可能です。メンター制度では、入職や異動に伴い定期的に面談を行っています。早い段階での悩みや不満への対応が可能となり人財定着につながっています。また介護の質を高めるためのICT化の推進や、資格取得補助。法人が認めた研修は出勤扱いとし、受講費用や出張費用は規定に基づいて法人が負担します。さらには、サンクスカード・グッジョブカードを取り入れ、職員間で良かったことや感謝したいことをカードに書いて伝えています。職員の良い面が見え、交流も深まっています。
 「介護職は向いてないかも?」と思う方は多いかもしれませんが、高齢者に関わる仕事はたくさんあります。まずはやってみて自分に合う職種を探すのもいいのではないでしょうか。職員間で相談し合いながらやりがいのある仕事を見つけていただけたらと思います。