FUKUI
WORK STYLE CAFE
先輩パパのメッセージと共に繋がるパパ育休のバトン
永和住宅株式会社グループ
パパ育休100%チャレンジ事業
チャレンジ宣言
育休体験はよりよい商品づくりにつながる。取りたい人が当たり前に取れる企業を目指す!
課題
①対象者の把握から制度周知、意向確認の仕組みづくり
②取るだけ育休にならないための取得者の意識向上
③対象者に対する収入不安の解消
取組 1:全グループ向けのパパ育休研修で、相談しやすい環境をつくる
男性育休の実績は少しずつできてきたものの、パパになる事前報告が得られないこともあり、対象者の把握が難しい状況でした。
そこで、全グループ、全社員を対象に、男性育休の研修を実施しました。あわせてアンケートも実施したところ、男性育休への社員の思いや課題、建設的な意見を聴くことができました。
何より研修後、社員から「男性育休取得を検討したい」、「制度についてもっと詳しく聞きたい」といった問合せが増えてきたことは大きな成果でした。会社としては言い出しやすい環境を用意していたつもりでしたが、良い気づきになりました。
取組2:オリジナルの通知表と先輩社員からの激励で取るだけ育休ゼロへ
育休を取りたい人が当たり前に取れる企業にしたい、その上で、せっかく取る育休を〝取るだけ育休〟にしない仕組みとしてオリジナルの育休通知表を取り入れました。通知表は家事育児の分担状況やお互いへの感謝の気持ちなどを書く仕立てに。通知表に書かれた家族のコメントを見ながら社員と交わす会話は、育休中の様子を聞くことができる良い時間です。
また、第1号でもある先輩社員が、実体験をもって後輩たちへ育休を勧めてくれています。先輩からの〝今しかない時間を大事にしてほしい〟、このメッセージが大きな後押しとなっています。
取組3:いろんなパターンで丁寧なフォロー、収入不安を払拭
理想は収入が減っても、取りたいと思う社員が増えること。とはいえ、まだまだ育休中の収入がどうなるか、家族も含め不安を抱く気持ちも分かります。
対象者に対し毎回行う収入シミュレーションは、本人の声を聞きながら、取得時期や期間を変えて、何パターンかを準備し説明しています。
成果と男性育休100%に向けて
育休取得者は、収入不安、お客さまとのつながりや、設計・コーディネーター・現場への引継ぎの不安、成績が下がる不安など、いろいろな不安を抱えつつ育休に入りますが、宣言以降、徐々に上司・職場の仲間が応援してくれるようになり、気が付くとお客さまも応援してくれ会社のイメージアップにもつながった、そんな効果を聞くことができました。
また、子育て世代のお客さまと接する機会も多く、子どものことで共感できたり家づくりの提案ができたり、しっかり仕事に活かされています。
パパ育休アドバイザーからひとこと(合同経営社会保険労務士法人 社会保険労務士 坪井 香織 さん)
トップが普段から、社員に対し「○○くん(社員のこどもの名前)大きくなったか?」と声掛けするなど、雰囲気のよさと本気度を感じます。取得を考える社員にとって、トップや直属の上司の理解は大きな影響を与えます。また、取得した社員自らが広告塔となって、育休中のエピソードをお客さまや社員に発信していることも、何より説得力があります。
一方、人手不足や育休時のフォロー体制を心配し、取得しづらいと感じる社員がいることも事実です。(アンケート結果より)
今後は、ボトムアップが発揮される仕組みづくりで、より育休を取得しやすい環境を目指してもらいたいです。
育休取得予定者の声 (営業部 係長 大南 友吾 さん)
育休を考えるようになったのは、同じ部署で育休を取得した先輩が、楽しそうに育児のことを聞かせてくれたからです。正直なところ迷いはありました。でも、収入やキャリアアップの心配よりも、子どもと一緒に過ごす時間の方が大事。妻は育休を取らなくても良いと言っていたのですが、「人の一生で一番成長が早いこの時を一緒に過ごしたい!」と自分の意思を貫き、よろこんでくれています。子どもが生まれてすぐに1週間、数か月後に3カ月取得する予定です。初めての育児ですし、戸惑うことも多いかもしれませんが、全力で向き合っていきたいですね。
育休取得者の声 (営業部 副長 井崎 輝 さん)
会社から育休を打診されたときは、収入や成績が下がるのではと不安でした。一方で、今は父親が育休を取得し、育児に参加できる時代です。毎日成長する子どもの姿を見たいという思いがありました。取得したのは3カ月。育休中はこれまで以上に家事をこなし、子ども中心に動く時間が本当に楽しくて、毎日が発見の連続でした。1年以上経った今も、定時で帰り子どもをお風呂に入れることが日課です。この経験はお客さまの家づくりを理解するためにも役立っています。多くのパパが経験できるようになるといいなと思います。
育休取得者の声 (営業部 塩谷 健次郎 さん)
育休を実際に取得するとなって不安はありましたが、上司や同僚の協力はもちろん、社長自らすすめてくださったことで不安は解消。妻も育休取得は大賛成だったので、育休中は二人で相談し、オムツ交換やミルクの授乳、泣いたときの抱っこを積極的にしました。また、妻と一緒にベビーマッサージのセミナーに参加したり、パパだけのコミュニティに子どもと参加して学ぶことも楽しくて、子どもと一緒にしたいことが増える一方です。さらに育休のおかげで、子育て世帯の家づくりを正しく理解し提案できるようになりました。本当に良い経験でした。
評価シート
現状把握
●現状の役割はどのようなものでしたか
●役割のバランスは取れていましたか
●夫婦ともに役割には納得できていましたか
理想のシェア
●出産後役割を見直しましたか
●お互いの意見をしっかりシェアできましたか
●夫婦ともに役割には納得できていましたか
今後の参画
●パートナーの家事・育児についてどうでしたか
●今後、パートナーに担ってもらいたい家事・育児はありますか
オリジナル育休通知表
まずは福井市作成の「家育・育児シェア」見える化シートで、家事・育児の分担現状を確認。その後理想のシェアを考えます。お互いへの感謝の言葉は今後の励みに。
経営層より(永和グループ 監査役 天谷 由美子 さん)
永和住宅では、会社から男性育休について積極的に発信してきました。取得実績も着実に増えていますが、グループ全体で見ると取得実績はまだまだでした。今回の取組の一つ、外部アドバイザーによる全社員向け研修は効果があり、グループ内の走る大工さん㈱から取得希望の声が上がりました。もちろん強制ではありませんが、男性育休をもっと当たり前にしたい。男性も育休のよさを知り、大いに活用してほしい。家族がうまくいってこそ良い仕事ができます。その逆もしかり。育休取得への不安を取り除くことはもちろん、育休取得があたり前となるようグループをあげて今後も取り組みます。
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